本当に面白い衝撃どんでん返し映画

【短編どんでん返し】ジェフリー・ディーヴァー「クリスマス・プレゼント」は「世にも奇妙な物語」好きにおすすめです

ジェフリー・ディーヴァーのどんでん返し短編小説「クリスマス・プレゼント」。

全部で16個のあっと驚くどんでん返しが楽しめる小説です。

そんな「クリスマス・プレゼント」全体の感想と、それぞれのお話別に所感をつづっています。

「世にも奇妙な物語」系のお話が好きな人にはおすすめですよ。

ジェフリー ディーヴァー の短編どんでん返し小説「クリスマス・プレゼント」感想

切れ味の良い話ばかりで面白かったです。

「世にも奇妙な物語」の世界観が好きな人なら楽しめるはず!

とくに「三角関係」がすばらしいです。珍しく再読したいと思ったうなるどんでん返しでした。

しかしちょっと辛口なことをいえば、どの話も佳作ではあるんですが、個人的には長編のどんでん返し小説のほうが好みだと実感。

というのも、短編なのでこちらがあれこれ推理する前にあっさり決着がついちゃうんですよね。

好みの問題ですが、登場人物に感情移入し、文章や行間を味わいながら読み進めて最後の最後で覆される爽快感は、やはり長編でしか体験できません。

読後の感想としてはこんなところですが、ちょっとした時間であっと驚く小話が読めるのは短編集の良さです。

長編小説が苦手な方は、気軽に読めるのでおすすめですよ。

どんでん返し小説「クリスマス・プレゼント」それぞれの話の感想

ここでは、それぞれの話についての感想をつづっています。

ネタバレ含む部分は隠しているので、ご安心ください。

「ジョナサンがいない」感想

どんでん返し度:★★★★

愛する夫ジョナサンが亡くなり忘れられない妻。

それでも前に進むために電話で出会った男性に会おうとする。

・・・と思いきやまさかの展開!

どんでん返しとわかってはいても裏切られました。

1発目を飾るどんでん返しストーリーにぴったりのシンプル王道的な結末で良かったです。

まさかの妻が夫殺害を殺し屋に依頼しているというオチ。

あらかじめどんでん返しストーリーとわかっていれば予想できそうな結末ではありますが、それでも秀逸なラストだと思える話の展開でした。

個人的には本作の中でかなり好きでしたね。

「ウィークエンダー」感想

どんでん返し度:★★★★★

強盗を働く主人公と人質との駆け引きの物語。

大きいどんでん返しではありませんでしたが、何でもないと思っていた伏線が見事に回収されたのが気持ち良かったです。

最後は人質がどうにかして主人公を欺いて逃げるのかなとは思っていましたが、ラスト主人公の目を見えなくするというオチはグッときましたね。

あの質問がここにつながるのかと。

前半は冗長かな?と思いましたが、後半は引き込まれました。

「サービス料として」感想

どんでん返し度:★★★

夫が私の頭をおかしくさせようとしてくる。

そんな悩みを抱えた女性が病院を訪れ、セラピストは彼女の悩みの真相を探ります。

どんなラストなのかと推理しながら読みましたが、見事に裏切られました。

短編なのに、普通に長編映画でありそうなどんでん返しだと感じましたね。

妻が夫を殺害するために精神に異常があるように演じていた・・・のがどんでん返しかと思いきや、それをセラピストは見抜いていたというラスト。

さすがにプロを欺くのは容易ではないといったところでしょうか。

せっかく精神病であることの信憑性を持たせるために病院に通ったのに、完全に策士策に溺れる結末でした。

「ビューティフル」感想

どんでん返し度:★★★

美しい容姿がゆえに普通の生活ができずに悩む女性、彼女の目下の悩みはストーカーの存在。

どこに引っ越ししても引っ越し先を突き止められ・・・彼女は思い切ってとある決断をする。

比較的予想しやすいお話だと思いますが、それでも数々の描写から書き手の罠にはまってしまいました。

文章がずるいですね。

女性が死ぬかストーカーを殺すかの2択の結末が待っていると予想させて、実は整形によってストーカーの愛する女性を消して別人として生まれ変わるというオチ。

しかも医者がいかにも殺し屋風なところも(わざとでしょうが)完全に勘違いさせるミスリードだったんですね。

結末を見るとありがちなどんでん返しかもしれませんが、面白かったです。

「身代わり」感想

どんでん返し度:★★★★

ある日強盗に襲われたところを助けてくれた男性に、浮気をする夫の殺害を依頼する女性。

完全な犯罪を遂行するためには、誰かを犯人に仕立て上げる必要がある。

彼女はひそかに夫殺害を依頼した男性を「身代わり」にしようと計画しますが・・・。

実は彼女のほうがまんまと男性にはめられてしまっていたというオチ。

良くないことは考えるもんじゃないですね。

なんとなーく女性のほうが最後痛い目を見るんだろうなとは感じさせる展開でした。

「見解」感想

どんでん返し度:★★★★

とある強盗事件が発生。その事件にあたる警官二人と容疑者はかつて同じ学校に通っていた知り合いだった。

警官二人は彼を容疑者として問い詰めますが・・・。

実は表面を見ただけではわからない真相がありました。

どんでん返しだと思って読むと、なんとなく結末は推測できるお話でした。

でも、後味はわりかし良くてスッキリ。

ネイト側に同情してしまうので、警官二人がまんまと罠にはまって良かったです笑

「三角関係」感想

どんでん返し度:★★★★

この本の中で唯一2度目を読んでしまったのがこれです。

まさかすぎる結末でした。

どんでん返しとわかっているのにこんな驚かされるとは・・・。

何も聞かずに読んでほしいですね。

うまいです。

タイトルのせいもあり、最初から無意識のうちに夫・妻・妻の不倫相手という三角関係の構図を想像してしまいましたが、完全に騙されました。

こういう三角関係かと。

「この世はすべてひとつの舞台」感想

どんでん返し度:★★★★

ある日突然、父の死の真相について浮浪者から語られた男。

それを知った男はとんでもない復讐を思いつきます。

華麗なる復讐劇は見事でしたが、個人的にはどんでん返しとしてはもうひとつかな、と。

すべて筋書きどおりに犯罪劇を終えることができましたという感じですね。

どんでん返しかというと微妙な感じです。

「釣り日和」感想

どんでん返し度:★★★★

パパが殺される、だから釣りに行かないでという娘。

しかしパパは趣味の釣りに行きます。

するとやっぱり案の定事件発生のにおいが・・・。

こういうのですよ、グッときました。

シンプルなのに良いどんでん返しです。

怪しい人がいると思ったらまさかのパパが!ちょっとしたハラハラ感もあって、短編なのに濃密でした。

「ノクターン」感想

どんでん返し度:★★★

とんでもない価値のヴァイオリンが盗まれたということで事件を追う警察官。

しかし警察官はヴァイオリンを盗んだ犯人に会うと、想定外のひらめきで事件を華麗に解決します。

珍しくハッピーエンドな良いお話でした。

ヴァイオリンを盗んだ犯人は売りさばくものとばかり思っていましたが、実は幼い弟と妹のためにヴァイオリンを弾くことでお金を稼ごうとしてたんですね。

その事情を知った警官は男前な方法で事件に決着をつけ、爽快です。

「被包含犯罪」感想

どんでん返し度:★★★★

弁護士や証人を買収しているため必ず無罪になると自信満々な被告。

完全に負けが見えている検察側はどう戦うのか・・・?

当該事件については無罪。

ですが、別の罪名で有罪にすることができたというお話。

圧倒的不利の中大逆転し、スッキリ気持ちの良い終わり方でした。

「宛名のないカード」感想

どんでん返し度:★★★★

妻が浮気をしている!

夫は妻の浮気の証拠や相手を暴くべく調べまくります。

そしてとうとう妻がほかの男と飲んでいる場面を目撃し突撃します。

浮気なんてしていませんでした・・・その”飲んでいる男とは”。

実は妻の浮気について相談していた友人こそが妻の浮気相手だったというお話です。

ちょっと後味が悪いです。

「クリスマス・プレゼント」感想

どんでん返し度:★★★

母が行方不明だという娘の依頼で調査する警官たち。

結局母は何事もなかったんですが、娘のよかれと思ってしたサプライズがとんでもないことになります。

DV男の元夫と母の新しい恋人がグルで母を殺害しようとしていました。

表題からして良いお話なのかと思ったら、まさかのバイオレンスなお話でびっくり。

でも最後は少しほっこり。

「超越した愛」感想

どんでん返し度:★★★★

とある男が、愛した女性との出会いについて語ります。

ふむふむそうか・・・と読んでいると、最後に「えっ」という驚きがあります。

実は男は彼女につきまとっていて、殺害してしまったんですね。

最初からちょっと怪しい雰囲気がありましたが・・・。

「パインクリークの未亡人」感想

どんでん返し度:★★★★

夫が事故死したため、彼の会社のことを調査依頼した妻。

しかしそこにつけこむ人物が彼女に近づきます。

二転三転する展開にハラハラします。

妻が罠にはまってしまうんじゃないかとドキドキしてしまいましたが、彼女は騙そうとしてきた彼らより一枚上手でした。

どんでん返しというよりは、騙し合いのスリルが良かったですね。

「ひざまずく兵士」感想

どんでん返し度:★★★★

娘につきまとうストーカーの行為がどんどん過激になっていく。

恐怖に怯える娘のため、父親は犯人の少年家に殴り込みますが・・・。

完全に騙されました。

本の最後を飾るのにふさわしい、ゾッとする後味悪めの結末です。

まさかの娘が黒幕だったとはこれぞ思いもよらぬ結末。

父親視点で読んでしまうと、完全にストーカー少年が悪者になってしまってましたね。

良いどんでん返しでした。