本当に面白い衝撃どんでん返し映画

【結末に戦慄】小説「火の粉」は日常に潜む恐怖がゾッとする。ネタバレありで感想・レビュー

雫井修介のサイコホラー&ミステリー小説「火の粉」。

日常にひそむ狂気・サイコパスを上手い心理描写でゾッとしてしまう傑作ミステリーです。

本記事は、そんな身近に感じてしまう人の怖さを描いた小説「火の粉」のネタバレありの感想です。

小説「火の粉」のあらすじ

元裁判官で、現在は大学教授を務める梶間勲の隣家に、かつて無罪判決を下した男・武内真伍が越してきた。

愛嬌ある笑顔、気の利いた贈り物、老人介護の手伝い…武内は溢れんばかりの善意で梶間家の人々の心を掴んでいく。

引用Amazon

物語は上記のとおり。

勲が無罪判決をくだした男が引っ越してきて、梶間家の人々に必要以上に介入してくるんです。

そしてそれを梶間雪見は不審に思うのですが、だれも雪見にはとりあわず・・・。

勲や雪見の夫にモヤモヤしながら雪見視点で物語が進められます。

<ネタバレ注意>小説「火の粉」の感想・レビュー

火の粉の評価
面白さ
(5.0)
意外性
(3.0)
読みやすさ
(5.0)
総合評価
(4.5)

全体的な評価は上記。

感想を以下書いていきます(ネタバレ注意)。

心理描写が上手すぎる

作者は男性なのですが、女性の心理描写がとても上手です。

普段小説を読んでいて特段、この人心理描写うまいなぁと感心することってそれほどないのですが、「火の粉」ばかりは非常にリアルで驚きました。

介護に疲れ果てる尋恵、雪見と子どもの親子像、本当に生々しい感情描写のおかげでよけいに世界観にのめりこんでしまいました。

犯人の意外性はなし、どんでん返しはない

正直、犯人にかんしては意外性はなし。

というわけでどんでん返し的な展開はないです。

ただ、もしかしたら本当に武内じゃないのかも・・・?と思わせるような上手さがあったので、最後までドキドキでした。

やっぱり武内が犯人でガッカリ。なんてことは決してりません。

予測できるのに怖すぎ&面白すぎ

疑わしいのは武内だけ。

わかっているのにめちゃくちゃ面白くてゾッと戦慄します。

日常で本当にありそうな恐怖、サイコパスの狂気が恐ろしいですね。

ヘタなサイコホラー小説よりもずっと怖いです。

バームクーヘン怖い

犯人は異常な人物なので武内の心情はとうてい理解できないものでした。

でも、こういう人本当にいそうだな・・・と思うとゾッとします。

実際ここまでおせっかいを焼いてくる人にはどう接するのが正解なんだろうと考えずにはいられませんね。

文がめっちゃ読みやすい

ミステリー系の小説って、かなり入り組んだ設定が用意されていたり、小難しい話が多々あったりするものです。

なので文章を読むのに多少脳がストレスを感じるんですよね。

ただ「火の粉」にかんしていえばそれが一切なかったです。

ストレスフリーですらすら読めるのは作者の力量が高いからなんでしょうね。

ややこしい設定がないというのもありますが、やっぱり読みやすい文章あっての面白さだと思うので、読者に優しかったです。

まとめ

以上、小説「火の粉」の感想・レビューでした。

どんでん返しだけを期待すると驚きはありません。

ですがとにかくストーリーが秀逸です。

平凡な家庭の日常に入り込んでくる狂気がぞくぞくしました。

まちがいなく傑作ミステリー小説なのでおすすめです。